ワールドカップにおける日本チームの評価

 今回は、南アフリカで開催されたワールドカップにおける日本チームへの評価について考えたい。


 今回のワールドカップにおける日本の目標は「ベスト4」であった。しかしながら、「ベスト16」で敗退に至った。いくら善戦したとは言え、目標に達しなかったのであるから、「なぜもっと勝てる試合ができなかったのか?」「国際試合で上位にいけない原因は何か?」という議論があっても良さそうなものであるが、それらはまったく聞こえてこない。日本での評価は、「感動した!勇気をもらった!ありがとう!君たちは日本の誇りだ!」といったものである。とにかく「よくやった」なのである。

 

 なぜそのような評価につながったのかを考えてみたい。今回は開催前の試合において、完敗と言える敗戦が続き、国民の期待は急速にしぼんでいった。岡田監督においても弱気発言が辞任と憶測されたり、チーム内の不協和音がまことしなやかにマスコミによって伝えられた。いずれにせよ、ワールドカップ前に日本の国民は、日本チームに対する期待をほとんど失った状態にあったのである。そしてワールドカップが開催した。開催前、開催の当日、日本での盛り上がりはイマイチであり、スポーツニュースの解説者においても、日本チームについて、否定的な意見が多かったようである。

 

 そして、第1戦が幕をあける。第1戦の相手は競合カメルーンである。「日本は勝てないだろう」というのが下馬評であった。しかし、大方の予想を覆して、日本は勝利をおさめる。たったこの1試合で日本中が興奮し、日本チームへの見方を180度変えたのである。そして、その後も善戦をし、ベスト16に駒を進め、そして敗退した。話を元に戻すが、目標は達成できなかったのである。しかしながら、日本中が日本チームに対して、最大限の賛辞を示した。今回に限れば、前評判の低さが、結果として日本チームへの評価を高めたのである。


①(前評判)めっちゃ強い!優勝かも! (結果)ベスト16 (評価)やっぱりね、そんなわけないわ (盛り上がり度)30
②(前評判)いつもと同じくらいのチーム (結果)ベスト16 (評価)そこそこだね! (盛り上がり度)50
③(前評判)めっちゃ弱い。あかんで。 (結果)ベスト16 (評価)すごいやん!感動! (盛り上がり度)90

 

 結果は同じでも、前評判によって、その評価は大きく影響を受けるのである。

 

④(前評判)めっちゃ弱い。あかんで。 (結果)全敗 (評価)やっぱりね! (盛り上がり度)20

 

前評判と変わらない結果の場合は、盛り上がることはないのである。

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コメント: 1
  • #1

    Clyde (日曜日, 22 7月 2012 04:23)

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