イチローと松井を分けるもの

 今日は、「エンゼルスGMが松井選手を期待外れと認める」とのヤフーニュースを見たので、それを題材に考えてみたい。野茂投手の挑戦以降、多くの日本人プロ野球選手がアメリカのメジャーリーグでプレーしている。しかしながら、厳しい世界であり、日本人選手で活躍したと言えるのは、投手では野茂、野手ではイチロー、松井くらいであろうか。そこそこの成績を収めた選手は多いが、その好成績を続けるのは難しい。

 

 しかしその松井も今年は成績が振るわず、報道によれば、来期は別チームでのプレーとなりそうである。イチローも松井もどちらもメジャーリーグで実績を残したすばらしい選手であるが、2人の間には大きな差が存在すると思う。それは好不調の波の大きさであろう。イチローは好不調の波が小さいのに対し、松井は昨年の終盤の活躍のように、爆発するとすさまじいが、その好調が長期間持続しない。4割打つ月もあれば、2割程度しか打たない月があるように、その波は激しい。統計学的には、松井は標準偏差が大きく、裾野が広いのである。かつ、若干左に歪んだ分布であり、調子の悪いときの数字は彼の実力では考えられないほど極端に低くなる。特に近年その傾向が強く、以前とは異なるため、怪我の影響等があるのであろう。

 

 おそらくイチローはほぼ左右対称の分布であり、標準偏差が小さく、尖度(分布の尖り具合)が大きい。よって成績が安定しているため、シーズンを通して3割を下回ったことがないし、不調の期間が総じて短い。

 

 スポーツ選手においては、この安定した成績を収めることができるかどうかが、一流とそれ以外を分けることになる。一流と言われる人は、総じて成績の高低が少なく、終わってみれば、毎年、一流の成績を残している。プロ野球では、例えば、巨人のラミレスや小笠原、阪神の金本、中日の和田、西武の中島、日本ハムの稲葉が打者では思い浮かぶ。これに対して、一流でない選手は、この好成績を数年間続けることが出来なかったり、数ヶ月間だけうそのように打つだけで終わってしまう。新人王を取ったが、後は泣かず飛ばずの選手は数えればきりがないであろう。結局は、いかに確率(打率)を高めながらバラつきを小さく(好不調の波)するかが問われるのである。私自身も、高い平均値と高い精度のアウトプットを目指したい。

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