今年の日本シリーズは中日対ロッテである。しかしながら、「地上波の全国中継なし」が数試合あるらしい。以前であれば、日本シリーズはカードに限らず、全試合を全国中継していたが、今は視聴率を取れないということであろう。考えてみれば、関西において、以前は毎試合TV中継していた巨人戦も激減した。なぜ、プロ野球のTV中継は減ったのであろか?もちろん、TV局側から考えれば、視聴率が取れないからである。なぜ視聴率が取れなくなったのか?今回はこれを独自の視点で考えてみた。
①プロ野球自体の魅力の低下
まずはスター選手の海外流出があげられる。イチロー、松井秀、松坂、上原など、トップクラスの選手がアメリカのメジャーリーグに活躍の場を移している。今年もダルビッシュ、岩隈、中島、西岡、川崎などの名前があがっている。スター選手の流出はプロ野球の魅力の低下につながる。
次に考えたのが、プロ野球の象徴とも言える巨人の低迷であろう。以前はプロ野球のTV中継=巨人戦であった。その巨人は長らく低迷が続き、大金を投じて取得した選手もほとんど活躍せず、巨人戦の視聴率が低下した。ここ数年の巨人は強いが、失ったファンを呼び戻すまでには至っていない。そして、サッカー、ゴルフ、フィギュアスケートなど、他のスポーツの人気の上昇は、プロ野球の人気を相対的に下げてしまう。
②娯楽の増加、TV離れ
昔は家庭の娯楽と言えばTVしかなかったが、現在はインターネット、携帯、ビデオ・DVDがあり、家庭内の娯楽は増えた。特に若者を中心にネット、携帯が主要な時間消費ツールとなっている。そして好きなTV番組はDVDやHDに録画しておき、後でCMを飛ばして見る方が効率的である。プロ野球中継についても、それをTVで見る必要はなく、ネットや携帯で時たまチェックすれば事足りる。もちろん、家庭外においては買い物、ドライブ、カラオケ、映画、合コン、フィットネスクラブ、習い事など、時間を使いたい娯楽は山ほどある。
また以前は1世帯に1台であったTVは現在は1人に1台である。ということは、以前はお父さんに優先権のあったチャンネル支配力がプロ野球の視聴率に優位に働いていたと考える。しかしながら、1人1台になれば、家族の構成員は自分の好きなTV番組を見ることが可能になっており、そのことがプロ野球の視聴率を下げる可能性がある。お父さんのチャンネル支配力も以前に比べて弱まる一方である。
③地域に根ざした人気球団の増加
以前は地方を中心に巨人ファンが大多数であったように思う。それはTV中継が巨人戦に偏っていたことが要因のひとつである。プロ野球=巨人であり、多くの人が巨人戦を見たかったのである。しかしながら、元々の人気球団である阪神以外に、ダイエー(現ソフトバンク)、日本ハム、楽天などが地域球団として、該当地域において絶大な人気を誇っている。このことは巨人の人気を低下させ、巨人の視聴率の低迷を招く。地方球団の自立化が全国球団の人気を低下させ、かえってプロ野球の全国中継を減少させてしまうのである。皮肉な結果である。
この他にも要因はたくさんあるであろう。時代背景、価値観の変化もまた大きい。しかしながら、一プロ野球ファン(巨人ファン)としては、このままプロ野球のTV中継が減っていくのは寂しいものである。私もプロ野球をTVで見ることはほとんどないのであるが・・・。
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Eleazar (日曜日, 22 7月 2012 21:16)
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