さて、そろそろ盆休みも終焉の足音が聞こえてくる。私は何をしていたかというと、フリータイムは英語学習6割、事業考案(会社用)3割といった感じである。相変わらず、座っている時間が長かった。ところで、最近、気になるのが世間の「お手軽な努力」の風潮である。今回は分析視点が希薄であるが、考えてみた。
まずお手軽な努力で最近よく耳にするのが、○ピー○ラーニン○と呼ばれる英語学習である。詳細は知らないが、「聞き流すだけで英語が話せる、理解できる」というものである。私見であるが、子供を除いて不可能である。実のところ、私は友人からサンプルCDを借りて聴いた経験がある。
英語を話すためには、最低限の単語、文法、発音、読解力、聴解力、言い回しなどが必要になる。例え聞き流したものをすべて覚えたとしても、英会話はできない。英語を使うシチュエーションは千差万別であり、特定のシーンを想定したものを覚えても、役立つ可能性は低い。私はこのキャッチコピーを聞いて、子供の頃に流行った睡眠学習(寝てる間に教材のカセットテープを聴くと憶えることができるというもの)を思い出した。キャッチコピーをうのみにして、自分の頭で考えることを忘れてはいけない。「ほんとにそんなもので英語をマスターできるのか?」と自問することも必要である。
そして健康食品、ダイエット食品にもお手軽な努力のにおいがぷんぷんする。女性からの非難を覚悟の上で言うと、以下の算式のように、概ね3つのファクターで体重あるいは脂肪量は決まるはずである。
①既存の脂肪+②新たに摂取したエネルギー-③放出したエネルギー=現在の脂肪量あるいは体重
摂取を少なくするか、運動などにより放出するしかないのは自明である。「○○成分は脂肪の吸収を抑え・・・」といったキャッチコピーがよく使われるが、これは100の吸収率を10にするのか、それとも98にするのか?といったことはうたわれない。そもそも上記の算式に、間接的、かつ、効果の薄いものをいくら実行しても目標に到達できる可能性は低いであろう。ぼや~とした目標や理想は守られない。それはダイエットでも禁煙でも就活・転職でも独立でも勉強でも同じである。「その高いダイエット食品を買うことで、どの程度脂肪を抑えることができるのか?費用対効果は合うのか?」と自問することも自分を取り戻す上で有効かもしれない。
最後に指摘したいのが、「自信を持てる自分にする方法」といったものである。自信を持つための本、あなたもこれで話し方上手といったものや成功した人の行動や習慣に関する本が数多く出版されている。自信をつけるために努力する、というよりも、今頑張っている自分を知ってあげて、といった甘ったるいものも多いようだ。How to本も主観が客観であるかのように語られているものが多い。
もちろん、人によってはそれらが役立つのかもしれないが、本を読んだだけで、自信の持てる自分ができれば楽である。持てたとしたら、それは勘違いか、過信かもしれない。自信は日々の積み重ねによるものであり、一朝一夕に構築できない。あなたは頑張っている、大丈夫だ、もっと自分をかわいがってあげて、とか、成功者は朝○時に起きている、売れている営業マンは高い時計をしている、△タイプの人は云々かんぬん、といった内容が本当に役に立つのか?
多くの人は「私もがんばっています」と言う。しかし、その内の多数派は、「がんばっています!人並みに!」なのである。人並みの努力は、努力とは言えない。それは普通である。努力は続けるものであり、基本的には人がやっていないときにするものである、と私は理解している。プロ野球選手においても、人がやっていないときに練習したり、新しい考え方、トレーニング方法を勉強することが、一流選手への道を広げているはずである。「なぜ自分は自信が持てないのか?」と自問することが大切である。
お手軽に飛びつく消費者心理は理解できるが、どこか努力をないがしろにし、一日一日積み上げていく自信の構築を忘れていないか?お手軽に少しお金を出したり、ほんの少しの時間で大きなアウトプットを出そうとする風潮に流されることは、希望に溢れた未来を創ることはない、と考える。
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宮崎です。 (金曜日, 19 8月 2011 18:31)
本当にお久しぶりです。宮崎です。覚えておられるでしょうか?
僕もハウツー本嫌いです。なかなか痛快な批判で思わずニヤリとしてしまいました。まったく同感です。
ブログ見てますのでまた「らしい」記事お願いします。
Toru Nishikaze (金曜日, 19 8月 2011 23:19)
レスポンスありがとうございます。
ご無沙汰です。もちろんはっきり覚えてますよ。
そうですね、この話題については以前からモヤモヤしてたので書いてみました。この手のものは封印していましたが、また書くと思います。またご意見送って下さい!
Nike Air Max Shoes (月曜日, 15 10月 2012)
I don't think that when people grow up, they will become more broad-minded and can accept everything. Conversely, I think it's a selecting process, knowing what's the most important and what's the least. And then be a simple man.In your life, there will at least one time that you forget yourself for someone, asking for no result, no company, no ownership nor love. Just ask for meeting you in my most beautiful years. On sales! dcyh000061015